ライフスタイル

北欧現地便り

キャンドルの灯

暖かなキャンドルの光に包まれながら過ごす

夏の夜は、いつまでも明るく日が長く、そのお陰で、冬はどんより、どっぷり暗くなる…。お天道様の事情により外の明るさが大きく左右されるここ北欧では、皆、それを当たり前の事と受け止め、それぞれの季節の特徴を生かしながら充実して過ごす術を心得ています。

例えば春夏になると、太陽の光を吸収すべく、どんなに寒かろうともなるべく外で過ごし、秋冬の暗い季節には家にこもり、暖かなキャンドルの光に包まれながらぬくぬくと過ごします。

北欧の家々では、日本のように天井に付けられた蛍光灯の明かり一つで部屋の隅々まで煌々と照らすことはせず、部屋のあちらこちらに置かれた15Wや20Wなどの柔らかい光を幾つも点けるという照明スタイルが主流です。夏と冬では外の明るさも違うため、点すランプの数も大きく変わってきます。また暗い季節になると、やっとキャンドルの光も見えてくるようになるので、この時期には、皆『待っていました!』とばかりに、こぞってろうそくに火を灯すようになります。

キャンドルの灯には人を和ませてくれる効果があるのか、我が家でも冬になり、ろうそくに火を灯すようになると、皆の頬が自然とほころんでくるのが分かります。夕食時にも時々食卓の電気を落とし、代わりに数本ものキャンドルに火を灯してみます。すると、不思議なことに、食べ物が一段と美味しそうに見えて、食事も和やかに進むものです。

お料理もより一層美味しく
キャンドルの光に照らされると、お料理もより一層美味しく見えてきます。
ろうそくの明かりに包まれながらお食事
時には電気を消して、ろうそくの明かりに包まれながらお食事するのも、コージーでいいかもしれません。

職人さん手作りのキャンドルスタンドが今でも人気

キャンドルスタンドにもいろんなタイプのものがあり、木の温かみが残る職人さん手作りの木工製品や、鍛冶屋さんが作るどっしりとした黒い鉄製のものなどが古くから人々に愛され続けています。

鉄ばさみなどを作っていた鍛冶屋さんの中には、オリジナルデザインのものを作ってご近所さんや親せきなどに配り、皆の喜ぶ顔を見ては満足されている方(Per Perssonさん)もいました。Toarpskronaという名の王冠型キャンドルスタンドで数はそんなには作っていなかったものなのですが、その独特な形とデコレーションの可愛らしさが人から人へと伝わり、のちに皆の要望に応え商品化されるようになったそうです。200年近く経った今でも、その人気は変わらず、未だに時折ブームの風が吹くことも。

木のキャンドルスタンド
職人さんのセンスが光る木のキャンドルスタンド。ちなみに、これはK-G Magnussonさんが手掛けたもの。彼の作品は、Scan Craft House http://sch.shop-pro.jp で取り揃えられております。
王冠型のキャンドルスタンド
王冠型のキャンドルスタンド。デコレーションを替えるだけで、全く違った雰囲気へと早変わり。
Börje Ohlsonさんの作品
スウェーデンの木工職人Börje Ohlsonさんの作品。彼が手掛けるEdens Hantverksgårdの商品は、北欧雑貨のセレクトショップScan Craft Houseにて販売されております。http://sch.shop-pro.jp/ 
木製キャンドルスタンド
木の持つ自然の良さを生かした木製キャンドルスタンド(K-G Magnussonさん作)。Scan Craft House http://sch.shop-pro.jp では、温かみ溢れるオリジナル作品が数多く取り扱われております。

また、スウェーデン製のキャンドルスタンドで有名なものといえば、エンジェルチャイム(Änglaspel)も挙げられます。ろうそくの温風によってエンジェルが回り、チリンチリンとベルを鳴らすという技ありグッズで、もともとはドイツの玩具会社が特許を持っていた製品とのこと。戦後、スウェーデンの製造会社によってデザインをシンプルに、より美しく改良され、その商品がヨーロッパや北米などで、じわじわと人気になっていったそうです。

エンジェルチャイム(Änglaspel)
エンジェルチャイム(Änglaspel)。くるくると回るエンジェルが可愛らしく、どれだけ見ていても飽きる事はありません。

こういったユニークなタイプのキャンドルスタンドに囲まれ、柔らかな光に包まれていると、この暗い時期もなかなか悪くないものだな…と思えてきます。流れに逆らわず、冬には冬にできる事をして楽しむ。北欧風ライフスタイル、私には合っているみたいです。

TEXT : もみの木ちえ

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