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KLIPPAN(クリッパン)ペッテル・マグヌッソン社長インタヴュー

「スロー(throw)」ってご存知ですか?
「ブランケット」や「ストール」と聞くとイメージ出来る方も多いと思いますが、「スロー」というのは、まだまだ日本では馴染みの薄い言葉かもしれません。

スウェーデンのホームテキスタイルのリーディングカンパニーである「KLIPPAN」。先日の「スウェーデンキッズウィーク」でも出展されていましたが、今回は青山で行なわれた、『KLIPPAN 2015 Autumn/Winter 展示会 ストールと森を歩く。スローに包まれる夜』に合わせて、5代目社長であるペッテル・マグヌッソン(Petter Magnusson)氏が来日されるということで、お話しを伺いに行って来ました!
KLIPPANは、「原材料から最終製品までを自社工場で生産」というヨーロッパに残る数少ないブランドのひとつです。KLIPPANでブランケットが生まれたのは今から20年ほど前のこと。デンマークから羽毛布団が入ってくるとともに少しずつ忘れられていったブランケットの伝統を残したい、と老舗の毛糸メーカーだったKLIPPAN4代目(現会長)のヨスタ・マグヌッソンがデザイナーと協働してブランケットをつくりはじめました。モダンデザインとの融合により、瞬く間に人気が高まり、伝統的なブランケットは再び脚光を浴びるようになったそうです。

今回の展示会ではKLIPPANで使用している「エコウール」を実際見たり、手に取って触れたりすることが出来ました。原毛、梳毛、そして実際に毛糸になったものが並べられていました。この「エコウール」は、ニュージーランド・バンクス半島牧羊グループが、殺虫剤使用を極限まで抑え、抗生物質やケミカルを使わない牧草で育った羊たちです。「コットン、ウール、リネンなどの最高のピュアな天然繊維だけを使うことで最終製品の品質を保持する」というKLIPPANの哲学に基づいた天然素材へのこだわりが深く感じられます。「ニュージーランドのウールはとても白いので、毛糸にする段階で色を付けた時にとても綺麗に色が入るんだよ。」とペッテル氏。同じウールでも、元の毛が茶色がかったものだったりすると、毛糸として色を付けた時に綺麗に出にくいそうです。「うちには、カラーマイスターがいてカラーヴァリエーションが沢山揃っているんだ。」とのこと。毛糸が、優しくて温かみのある柔らかな色ばかりなので、織りあがったブランケットやスローも美しい色合いで編み出されるのですね。

ところで、最初に登場した「スロー(throw)」ですが、一見、ブランケットに似ています。でも、比べてみるとブランケットよりも少し薄手で周囲にフリンジがあるものがスロー。厚手で周囲にスティッチが施されているものがブランケットとなるそうです。また、スローはドビー織りという織り方で作られているのに対し、ブランケットはジャカード織りなので、デザインにも変化があり色々な模様を織込むことが可能です。スローは、冬が長く家で過ごすことの多いスウェーデンでは暮らしに欠かせないもの。ソファや椅子の上に置かれていて、手を伸ばせばいつもそこにある存在なのです。スウェーデン国内では、ブランケットよりもスローの方がポピュラーで需要が多いそうです。

「今後、新しい商品が出る予定はありますか?」とお尋ねしたところ、「私たちは、いつも新しい商品のことを考えているよ。」とおっしゃるペッテル氏。今年の秋発売の「ミナ ペルホネン」が手掛けたスローとストールは発売前に予約完売になるほどの人気ぶりです。現在はベビー&キッズコレクションやファブリック、キッチンファブリック、ファッションアイテムなどもあり、その世界はどんどん広がっています。KLIPPANのシュニールコットンブランケットは全てオーガニックコットンを使用しているので、特にベビー&キッズコレクションは、出産祝いやギフトとしても日本でも人気が高まっています。環境意識が高く、子どもたちへの愛情にあふれたKLIPPANの製品は、知れば知る程魅了されます。皆さんも実際にスローやストールを手に取って、素材へのこだわりや品質の良さを肌で感じてみて下さい。この冬、あなたのお部屋のリビングにもスローを何枚か置いてみませんか?

KLIPPAN 総輸入元
エコンフォート(イーオクト株式会社)
http://www.ecomfort.jp

5代目社長ペッテル・マグヌッソン氏。フリンジがあるのがスロー
左から、原毛、梳毛、そして色がついて毛糸になったもの

TEXT : 曽根瑞穂

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