デザイン

プロダクト

Ivana Helsinki(イヴァナ ヘルシンキ)

とことんフィンランドな Ivana Helsinki

フィンランドは北欧の中でも最も東のロシアの隣に位置しています。スカンジナビアと勘違いされる事もしばしばですが、実はスカンジナビアとロシアに挟まれた、とても面白い,かつエキゾチックな文化の残る国なのです。北欧の中で唯一皇室のないフィンランドは農民の国とも言われますが、森と湖に囲まれた豊かな自然の中で暮らす素朴なフィンランド人性が、今世界中で注目を浴びるフィンランドデザインの特徴としての強みです。

大胆な花柄デザイン等のテキスタイルブランド、マリメッコは日本人にも良く知られていますが、それとはまた違った位置付けでフィンランド人の生活の中に深くとけ込んでいるブランド、Ivana Helsinki(イヴァナ ヘルシンキ)には、フィンランドでは知らない人がいないほど、当たり前の存在感があります。

ヘルシンキ中心部より少し外れたアラビア地区にあるIvana Helsinkiのオフィス兼アトリエ工房を訪ねました。アラビア地区はアアルト大学のデザイン学部があるだけあってクリエイティブな学生が大勢います。大学を通り過ぎた何気ないコンクリートの建物の中に工房はありました。エレベーターも入り口のドアもがっしりと厚く、まるで工場か倉庫の中のような印象。ですが、開かれたドアの内側は、何とも言えない色とテキスタイルの世界。ひとつひとつ丁寧に作られるドレスと美しい糸…… 一気に気分が高揚してしまいました。

Paola Suhonen(パオラ スホネン)がデザイナーを努めるIvana Helsinkiは1998年、ひとつ年上の姉Pirjo(ピリヨ)と共に設立。アパレルの他にテキスタイル、照明、家庭雑貨等幅広なアイテムを網羅しています。

90年代のフィンランドはフィンランドらしさを忘れ、むしろイタリアやフランスにあこがれを持ったブランド開発が主流だったと言います。町中に外国語名のブランドがあふれる中、フィンランド性を意識した、それもスラヴィックテイストの感じられるIvanaという名前を付けたのはかなりの勇気だったとか。ちなみにIvanaはロシア名ですがPaolaさんの3つ目の名前でもあります。

とことんフィンランドを追求しているIvana Helsinki。ストーリーを大切にしたデザインにはPaolaさん自身の幼い頃からの思い出や夢があふれています。テント、鳥、蝶々、羽根,バンビ、夢見る少女…過去の自分、今に生きる自分の両方をリアルタイムで表現していくのが彼女のアイデアだそうです。

Ivana Helsinkiのファン層は広く、17歳から70歳代までとか。今だけの流行にならない“自分”を表現出来る存在としてのイヴァナが愛される所以です。彼女のドレスに身を包めば周囲の注意を引く事間違い無し。そこにはフィンランド人も忘れかけている何か魅かれるものがあるようです。また、食器、トレー、照明、スモークアラーム、ハンドクリームの缶から買い物袋まで、枚挙にいとまが無いほどフィンランド人の日常生活の中に彼女のアーティストとしての作品を見つける事が出来ます。
北欧ブランドでは唯一パリ&NYコレクションに参加していることでも高い評価を受けていますが、昨年は日本でもユニクロとのコラボが注目を集めました。これから益々、日本との協力が始まるのではないかな、と言う予感。益々期待してやみません。

次回はPaolaさん宅を訪ね、生活の中のIvanaらしさを見つけたいと思います。また、ご自宅を開放しての最新プロジェクトについてもお話を伺う予定で、楽しみです!

Ivana Helsinki
Ivana Helsinki
Ivana Helsinki
Ivana Helsinki
Ivana Helsinki
Ivana Helsinki
Ivana Helsinki
Ivana Helsinki
Ivana Helsinki
Ivana Helsinki

TEXT : ヒルトゥネン久美子

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