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ノルウェーの小さな家具屋の店主が思いついた壮大な復讐とは!?「ハロルドが笑う その日まで」

近くに大型スーパーが出来たら、商店街の小さな店舗にお客さんが来なくなってしまって死活問題・・・なんていう話は日常でも時折耳にしますが、この映画も実はそんなところから始まるストーリー。

IKEAと言えば、日本でも有名な、スウェーデンで設立された世界最大級の家具のお店です。
家具を買うだけでなく、実際のお部屋のようなディスプレイを見て楽しんだり、レストランでスウェーデン伝統のミートボールを食べたり、子供と遊んで過ごしたり、と楽しみ方は様々。

でも、ノルウェーの小さな家具屋の店主である主人公のハロルドにとっては、IKEAはそんな夢のある場所ではないのです。誇りを持って営んできた大切な自分の店をついに廃業へと追い込んでしまった、憎き商売敵。そう、ハロルドの家具屋のすぐ隣にIKEAがオープンしてしまったのです!
こともあろうか、長年連れ添った妻が亡くなると言う不運にも見舞われ、行き場のない怒りと悲しみを募らせたハロルドが思いついたのは、IKEA の創業者であるイングヴァル・カンプラードを誘拐すること。なんて大胆不適!!そのアイディアと勇気には脱帽です。いや、脱帽している場合じゃありません、これから壮大な復讐劇が始まるのですから!?

北欧と言えば、何代にも渡って使い続けられるようなシンプルで飽きのこないデザインと良質の木材で作られた質の高い家具。そんな家具を愛するハロルド。一方、対照的に機能性とデザイン、手頃な価格の家具を世界に広めてきたカンプラード。

道中で出会った少女も誘拐計画に加わることになり、誘拐劇の始まり始まり。もちろん、そんなに簡単に誘拐なんて出来るはずがありません。でも、ひょんなことから誘拐に成功!?そして、物語が進むうちに、この3人を取り巻く家族、家庭環境、生い立ちなどお互いがお互いを知ることに・・・。

ノルウェーの雪深い景色と厳しい寒さの中で繰り広げられる珍道中、そして誘拐計画の行方は?
果たして、ハロルドの笑顔が見られる日は来るのでしょうか!?

主人公ハロルドを演じるのは、ノルウェーを代表する名優ビョルン・スンクルト。ノルウェーのアカデミー賞と呼ばれるアマンダ賞において、史上最多となる5回目の最優秀男優賞受賞。また本作品は、最優秀撮影賞も受賞しダブル受賞を果たしました。

存命するIKEA創業者が実名で描かれていると言う画期的な作品でもあり、撮影中は常に-30℃以下で(!?)と言う過酷な状況で、特殊効果はほとんど無しというのも驚きです。北欧映画ならではの皮肉やユーモアを織り交ぜながらも、観終わった後は、前に進むことの大切さに気づき、心の中に明かりを灯すような勇気が芽生えてくる作品です。

『ハロルドが笑う その日まで』  

2016年4月16日(土)YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー

公式サイト:http://harold.jp/
監督・脚本:グンナル・ヴィケネ

出演:ビョルン・スンクェスト、ビヨルン・グラナート
2014/ノルウェー/ノルウェー語、スウェーデン語/88分/カラー/シネマスコープ
原題:Her er Harold 

配給:ミッドシップ
宣伝:ポイント・セット

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